亭主関白

家族編

父は昔ながらの亭主関白っぽい人だ。

小学低学年の頃の記憶がひとつある。

茶の間で晩酌していた父が、いきなり茶碗をぶん投げた。

茶碗は割れ、母が無言で片付けていた。

理由は怖くて聞いてもいない。

その記憶だけが残っている。

それ以来、父は少し怖い存在だった。

母もそれをうまく使っていた。

駄々をこねると

「お父さんに言うよ」と言われた。

父の仕事は朝が早く、19時頃には寝ていた。

夜は静かに過ごす。

それが我が家の空気だった。