オレは物心ついた頃から左利きだった。
小学1年生の入学と同時に、右に直された。
左なら皆と同じように出来るはずなのに。
小学1年生のオレに、選択肢はなかった。
それなりに書けるようにはなったが、とにかく書くのが異常に遅い。
当たり前だ。
左利きだから。
そのせいか、低学年の通知表にはいつも「マイペース」と書かれていた。
良くも悪くも、という意味だったのだと思う。
小学2、3年生の頃、
「もっと早く書きなさい」と何度も言われ、きれいに書くことを諦めた。
今なら、無理に直したりはしないだろう。
左利きで右で書いているから、左でも書けるんでしょ?と聞かれる。
オレはそれほど便利には出来ていない。
だが、左利きが右で書くことにも、ひとつだけ良いことがある。
左手で消しゴムが使える。
それに気付いたのは、中学生になってからだった。

