オレには4歳上の姉がいる。
小さい頃は、末っ子のオレの面倒を見てくれた良い姉だった。
姉は頭も良く、体育や家庭科も含めて
相対評価の時代オール5を取る人だった。
おまけに、弟のオレから見ても見た目もいいし、性格も問題ない。
男勝りというか、姉御肌っぽいところはあったが。
その証拠に、当時では珍しく女子高に入学した姉は、
毎年バレンタインにチョコをもらっていた。
そのお裾分けをもらったこともある。
中学生になると、歴代の走り高跳びの記録に姉の名前が残っていた。
しかも中2の姉の記録が中3より高い。
軽く脳がバグった記憶がある。
「なんで中2の記録が中3より高いの?」と聞くと、
「中3のときは違う種目に出た」とあっさり言われた。
オレが中1のとき、姉はすでに卒業して2年。
中3の女子先輩に
「もしかして〇〇先輩の弟?」と何度も聞かれた。
一つ上の兄の方が似ているが、
他人からすると、どことなく姉に似ているらしい。
中3の先輩に軽くいじられたとき、女子の先輩が
「ちょっとぉ〇〇先輩の弟いじめないでよ」
と止めてくれたこともある。
その後、
「〇〇先輩。いま何してるの?」
と聞かれ、
「陸上やってます」
と答えた。
卒業して2年も経っているのに、
姉の名前が出てくる。
そこで初めて、姉の偉大さを知った。

